今話題のICO(Initial Coin Offerring)とは?

仮想通貨・暗号通貨

ICOとは企業やプロジェクトがブロックチェーンを用いて新規にCoin(トークン)を発行することにより、不特定多数の投資家から特定の事業、プロジェクトに必要な資金を調達する方法です。その手法的特徴から、クラウドセールやプレセールと呼ばれることもあります。

日本ではまだICOの実施件数は少ないようですが、海外ではすでにブロックチェーンや仮想通貨関連を中心としたテック系のベンチャー企業等の資金調達の一手段として普及しつつあり、1プロジェクトで数十億円規模の資金調達を行ったところもあるようです。

ICOのメリットとリスク

さて、それでは、今急速に普及しつつあるICOにはどのようなメリットが有り、また考えておかなければいけないリスクにはどのようなものが有るでしょうか?

まず、ICOを行う企業やプロジェクト側のメリットですが、従来の資金調達方法としては、銀行借入、社債の発行、.株式発行(IPO等)の手段が有りましたが、ベンチャー企業などの新規プロジェクトは前例もなくリスクの高いものがほとんどなので、なかなか上記のような手法は敷居の高いものでした。

プロジェクトや企業そのものの将来性が高ければ、ベンチャーキャピタルからの資金調達やその先にあるIPO(株式市場への新規上場による資金調達)も考えられましたが、ベンチャーキャピタル等のプロの投資家や、株式市場への上場審査には多大の時間と労力、コストがかかり、多くの企業やプロジェクトにとって機動的で効率的な資金調達方法とは一概には言えないものでした。

一方、ICOは基本的にはどんな企業やプロジェクトでも第三者の審査や管理を挟まず直接不特定多数の投資家にコインやトークンの発行のオファーが出来ますので、手間や、コスト的には前出の方法と比べ圧倒的に便利な資金調達手法といえます。

また、投資家側もICOの対象となる企業やプロジェクトの将来性を判断する能力が有れば、有望な企業、プロジェクトに少額単位から直接投資することが出来ますので、これもまた便利な投資方法と言えるでしょう。

但し、企業やプロジェクトの将来性の見極めを生業とするプロのベンチャーキャピタルや企業の成長性や財務諸表の信ぴょう性、経営に関するコンプライアンスの審査を行う株式市場(証券取引所)を介在しないで投資をするという事は、投資家自身が自分の責任で投資をするという事にほかならず、そういう意味ではかなりリスクの高い大人の投資手法と言えるでしょう。

無論ICOの中には有名無実の詐欺まがいのものや、将来性の読めないもの、継続性の疑わしいもの等も混ざっていると考えた方が妥当で、その中から将来性の高い企業やプロジェクトを選んで投資をするにはかなりの技術リテラシーと企業やプロジェクト運営に関する知識が無いと難しいと思われます。特に今盛んなブロックチェーンや仮想通貨関連のICOの場合、事業計画書にあたるホワイトペーパーや関連技術に関する技術論文も難解で、英語で書かれている場合も多いので注意が必要です。

また、ICOによる投資は株式投資と違いその企業やプロジェクトに関する経営参加権を担保するものではないので、会社の経営やプロジェクトの進行や方向性に関してチェック機能を持つことは基本できません。

一方、ICO実施側にとって忘れてはならないリスクは今後の新規の法規制や関連法の改正です。現在どの国も、法整備の途上であり、今後状況を見ながら規制がかかる可能性は非常に高いというのが現状であり、そのあたりを随時見極わめつつ慎重にICOを利用していく必要が有ります。

まとめ

このように現状考えられるリスクも大きなICOですが、今後、必要な関連法規が整備されることにより、プロジェクトのより詳細で分かりやすい情報開示や犯罪性の排除、最低限の安全性の見極めがルールとして行われるようになり、より身近な資金調達手法、また投資手法の一つとして普及することを期待したいと思います。