今回はFX取引を始めるときには絶対に覚えておきたい成行注文のやり方について解説します。
成行(なりゆき)注文とは
成行注文とは、自分でレート(値段)を入力せずに注文する方法です。
表示されているレートで今すぐに買いたい、今すぐに売りたい、というときに利用できます。
成行注文の特徴
成行注文では、注文確定したときに表示されているレートで、FX会社に注文を出します。
成行注文では、この注文がFX会社に到着した時点のレートで約定します。
為替相場は変動していますので、自分が注文確定した時点の表示レートと、FX会社に注文が到着した時点のレートに差が生じることがあります。
この現象のことを「スリッページ」といいます。
[スリッページの例]
・注文した時点の表示レート(買)111.28円
・FX会社に到着時点のレート(買)111.48円
この例では、111.28円で注文、111.48円で約定になります。
注文時のレートよりも約定レートが0.2円高くなっており、注文レートよりも不利なレートで約定したことになります。
この0.2円の差がスリッページです。
スリッページを限定する方法
成行注文では、スリッページが発生して予想以上に不利なレートで約定してしまう可能性があります。
特に、重要な指標発表の時間帯など、レートが激しく動いているときは、スリッページが大きくなることがあります。
注文時にスリッページの許容範囲を設定しておくことで、自分の許容範囲を超える不利なレートで約定するリスクを避けることができます。
[スリッページの設定例(ドル円)]
・注文時に設定したスリッページの許容範囲 10pips(0.1円)
この場合、FX会社に到着時点のレートが許容範囲内(111.18円から111.38円)であれば、到着時点のレートで約定します。
許容範囲外の場合は、注文は不成立になります。
重要な指標発表の時間帯など、レートが激しく動いているときは、スリッページが大きくなりことがあります。
まとめ
成行注文は、レートを指定せず、すぐに約定させたい時に利用できます。
デイトレーダーのように、スピード重視のスキャルピング手法のトレーダーには特に便利な注文方法です。