ビットコインの先物が、前週のCBOE(シカゴ・オプション取引所)に引き続き、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)に上場しました。この、世界最大規模の取引量を誇る先物取引所への上場が今後のビットコインの相場と通貨の普及に与える影響を簡単に分かりやすく解説していきます。

ビットコイン先物がCME、CBOEに上場する意義

仮想通貨の中でも、既にダントツの知名度と取引高を誇っているビットコイン。ビットコインの価格も今年に入り急激に上昇しています。一部ではその価格のあまりの上昇スピードにバブルを心配するむきも出てきました。各国の政府、金融当局、そして投資家自身が心配していることの1つとして、現状の取り引き参加者の大半が個人投資家であるという、取引参加者の属性が挙げられます。

個人投資家は群衆心理で投資行動をとることが多く、相場上昇時は良いですが、何かのきっかけで、一旦大きく相場が下がり出せば、売りが売りを呼び、歯止めがかからない相場になることが多々あります。また、一部の大口投資家による相場操縦による被害を、取引余力の少ない多数の個人投資家が被りやすい状況でもあります。

併せて、現在のビットコインの取引には値幅制限などの制度上のブレーキも無いですし、個人投資家側に、機関投資家の様なリスクマネジメント機能も無いというのが現実です。ここまで膨れ上がったビットコイン相場に一旦クラッシュが起これば、投資家のみでなく、関連企業や、株式相場、ひいては経済全体への大きなマイナスは避けれません。

この様な現実を考えると、今回のビットコインの先物市場上場の意義は大きいのではないかと思います。

金融機関やその他機関投資家は、例えばビットコインなどのデジタル資産の将来性を高く評価し、運用資産の一部として保有したいと考えても、まず、規制のない取引所での売買自体がルール上許されていないことが普通ですし、また、規制対象でないデジタル資産自体をバランンスシート上に保有できません。

ただし、厳格な規制のもとで運用が行われているCMEやCBOEに上場している先物契約は、現物がデジタル資産であったとしても保有できるということです。

ビットコイン先物上場の影響

サブプライムローン問題の様に、大きすぎて潰せないバブルになるまえに、規制のある取引市場下での機関投資家の参加による相場安定を目指すという意味においては、ビットコインの将来を考える上で今回の先物市場への上場はプラスの効果が大きいのではないかと思います。

先物市場上場と機関投資家の参加が活発になることにより、ビットコインの取引ボリュームが増え、また、多様な投資が行われるようになることにより、短期的には今までのような、上昇一辺倒といった相場が落ち着いてしまうかもしれませんが、将来を見据えれば、ビットコインの資産としての安定性と価値は高まるのではないかと、個人的には期待しています。

CME、CBOE両市場での先物取引のスタートは、プライシングや取引回数において順調なスタートを切ったようです。ただ、先物の取引高を見ていると、様子眺めの機関投資家が多いように見受けられます。今後徐々に機関投資家の先物取引参加が増え、先物取引ボリュームの増加と現物相場の安定に寄与してくれることを期待したいと思います。

先物取引
取引所で行われる取引形態の一種で、将来の一定の期日に約定した現品を引き渡すか、反対売買で決済することを内容とした取引。

CBOE(シカゴ・オプション取引所)
米国イリノイ州のシカゴにある世界有数の取引量を誇るデリバティブ(金融派生商品)取引所。

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)
米国のイリノイ州シカゴにある商品先物取引所及び金融先物取引所。

バランンスシート
貸借対照表の意。企業の一時点の資産、負債、資本の一覧表。

サブプライムローン問題
米国における、信用力のない層向けの住宅購入用途ローンの不良債権化問題。

ビットコイン先物が米国先物取引所に上場! まとめ

ビットコイン先物がCME、CBOEなどの大手先物取引所に上場する意義と今後に与える影響について簡単に解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

先物取引所を通しての機関投資家の市場参加により、ビットコインの取引ボリュームの増加と、取引形態の多様化が進めば、その資産としての価値の安定性も増し、一層の普及が進むことが期待できると思います。

相場のことですから、今後各国の規制等予期せぬ事態により価格の上げ下げは有るでしょうか、長期的視点に立てば、今回の先物市場上場による機関投資家の取引参加はビットコインの将来にとって望ましい事だと思います。

最後になりましたが今後ビットコイン等仮想通貨取引をお考えの方は、下記記事も是非参考にしてください。