今回は、初心者が知っておきたいFXの取引手法のひとつ、順張りと逆張りについて解説します。
「順張り」とは、現在のトレンドに沿って取引する手法です。
「逆張り」とは、将来のトレンド反転を狙って現在のトレンドに逆らって取引する手法です。
トレンドについての解説記事はこちら▼
為替の値動きの流れにはトレンドがあります。「上昇トレンド」「下落トレンド」「横ばい」の3つです。
順張りのやり方
「順張り」とは、現在のトレンドに沿って取引する手法です。
上昇トレンド中に買いから入る取引、または、下落トレンド中に売りから入る取引のことをいいます。
たとえば上図のような上昇トレンドでのトレンドラインを利用した順張りでは、A近辺で新規買い、上昇したところで決済売りが考えられます。
ただし、順張りで特に注意が必要なのは、Bの部分です。トレンドライン近辺まで落ちてきていますので、新規買いのポイントと考えられます。しかしその後、トレンドラインを大きく割って下落してきています。
このあとの値動きを見てみましょう。
上昇のトレンドラインを割って、見事に下落トレンドに転換しています。
上昇トレンドの順張りでBの買いポジションを持ったはずなのに、いつの間にか、下落トレンドで買いポジションを持って塩漬け状態という困った事態になっています。このような事態は、エントリー時に適切なロスカットを設定することで防ぐことができます。
逆張りのやり方
「逆張り」とは、将来のトレンド反転を狙って現在のトレンドに逆らって取引する手法です。
上昇トレンド中に売りから入る取引、または、下落トレンド中に買いから入る取引のことをいいます。
たとえば、上昇トレンド中に青丸でショートポジションを持つ、下落トレンド中に赤丸でロングポジションを持つ、といったように、トレンドとは逆の方向に取引するのが逆張りです。
過去のチャートで見れば、簡単に利益を取っていけるように思えますが、実際の取引では、ポジションを持った後にどう動くかはわかりません。
特にFX初心者は、そろそろ上がるかな、そろそろ下がるかな、という期待だけで逆張りをしないよう、心がけましょう。
まとめ
一般に、逆張りはリスクが高いと言われています。なぜなら、トレンドがいつ反転するかを予想することは困難であり、想定通りに反転しなかった場合、トレンドに逆らっているわけですから損失が大きくなる可能性があります。
ただし、自分の中でしっかりとした根拠のある逆張り取引で、かつロスカット注文を入れてリスク管理をすることができるのであれば、逆張りも有効な取引手法です。
相場の底と天井を事前に知る方法はありません。自分なりの根拠をもってエントリーし、その根拠が崩れたと判断したら、即撤退する勇気も必要です。
初心者のみなさん、FXの鉄則「トレンドに逆らうな」です。