仮想通貨の取引所は国内、海外に数多く存在しています。
たくさんありすぎて一体どこの取引所に口座開設(アカウント登録)すればいいのか迷いますよね?
この記事では、国内の仮想通貨取引所の安全性・セキュリティについての比較と、初心者向けに仮想通貨取引所を選ぶポイントを解説していきます。
ではまずセキュリティ比較から見ていきましょう。
仮想通貨取引所の安全性・セキュリティ比較
ここでは金融庁に登録されている仮想通貨交換業者が運営する9つの取引所のセキュリティを比較します。
今回は各取引所の公式サイトの記載と、実際にアカウント登録をして確認したパスワード強度チェックやログイン通知の有無等について確認したものを一覧にしました。ぜひ表下の注意事項もお読みください。
【仮想通貨取引所のセキュリティ比較表】
(注意)
※本データは当サイトが各取引所の公式サイトから読み取れる情報をもとにまとめたものです。あくまでも参考程度にご覧ください。また、上記に記載がない場合でも取引所が対応している可能性もあります。
※マルチシグ、コールドウォレットについては○がついていても仮想通貨の種類によって適用状況が異なる場合があります。
※詳細及び最新情報は必ず各取引所サイトをご確認くださいますようお願いいたします。
それではセキュリティの各項目について詳しく見ていきましょう。
セキュリティその1.SSL
SSLとは、簡単にいうとインターネットで送受信されるデータを暗号化してセキュリティを高める仕組みのことです。通信をSSL化することでデータの盗聴や改ざんを防止しています。
銀行や証券会社、ネット通販など個人情報を扱うようなWebサイトではSSL通信は常識となっています。今回比較した取引所も全てSSL通信が導入されています。
セキュリティその2.2段階認証
2段階認証とは、ログインパスワードとは別に、事前登録したアプリやSMS(ショートメッセージ)に送信された認証コードを入力することによりセキュリティを高める仕組みです。
今回比較したすべての取引所は2段階認証を設定することを推奨しています。ただし口座開設しただけでは2段階認証は有効になりません。2段階認証は自身で設定する必要がありますので、口座開設したら必ず設定しておくようにしましょう。
セキュリティその3.パスワードの強度チェック
パスワードを設定する時に一定以上の文字数や文字種を使用しないと登録できない仕組みです。簡単なパスワードはセキュリティ面で危険とされており、設定時に複雑なパスワードを入れないと登録できないようにしてセキュリティ強化をしようというものです。
今回比較したすべての取引所でパスワード強度チェック機能がついていましたが、少し気になる点もありました。比較表を見ていただくと○と◎がついています。○がついた取引所はパスワード設定時に最低文字数のみ指定があった取引所で、英字だけで登録できてしまいました。◎がついた取引所のパスワード設定時には最低文字数の指定はもちろん、英字、数字、記号を組み合わせないとパスワードが登録できないようになっていました。
自身で英字、数字、記号を組み合わせて登録すれば良い話ではありますが、複雑なパスワードをいくつも覚えるのは面倒なのでついつい簡単なパスワードにしてしまいがちですので注意して設定しましょう。
セキュリティその4.ログイン通知
自身のアカウントにログインすると登録済みのメールアドレス宛てにログインしたことをお知らせするメールが届く仕組みです。ログイン通知がないとダメ、というわけではありませんが万が一、不正ログインが発生した場合にいち早く気づくことができるセキュリティの仕組みではあります。
頻繁にログインすると少しうるさく感じますが、知らないうちに他人にログインされるよりはマシですので通知してくれる方が安心感はあります。
今回比較した中でログイン通知がついていた取引所はZaif、GMOコイン、bitFlyer(ビットフライヤー)、、FISCOでした。
セキュリティその5.マルチシグ
コインチェックの事件でも注目されたマルチシグは、仮想通貨を送信する際に複数人の署名(承認)が必要な仕組みで、後述するコールドウォレットとともにとても重要なセキュリティです。
マルチシグは、マルチ=複数、シグ(シグネーチャー)=署名という意味で、複数人の署名がないと仮想通貨の送信ができません。仮に取引所内部に悪意を持った人間がいた場合でもひとりでは送金ができませんから、内部犯行の疑いが濃いといわれているマウントゴックスのような事件の防止にも役立ちます。コインチェック事件のように外部から不正送金を試みたとしても、必要なだけの複数の署名を不正に手に入れることはかなり困難になりますのでセキュリティを高めることができます。
また、580億円相当ものNEMの不正送金がされたコインチェックはNEMにマルチシグの設定をしていませんでした。NEM財団ではマルチシグを推奨しており、コインチェック事件は仮想通貨そのものの問題ではなく、まさに取引所のセキュリティ面に問題があったといわざるを得ないでしょう。
なお、マルチシグについては仮想通貨によって扱いが異なり、比較表でマルチシグに○がついていても、取引所で扱うすべての仮想通貨がマルチシグに対応しているわけではありません。一部の取引所ではマルチシグの適用状況を開示していますので、各公式サイトで確認することをオススメします。
セキュリティその6.コールドウォレット
コールドウォレットとはオフライン、つまりインターネットに接続されていないウォレットのことです。反対にインターネットに接続されたウォレットのことはホットウォレットと呼びます。
ホットウォレットのようにインターネットに接続されているということは、常に外部からハッキング(侵入)されるリスクがあるということですから、ネットに接続されていないコールドウォレットの方がセキュリティは高くなります。
ただ、すべての仮想通貨をコールドウォレットに入れてしまうと取引所で取引する際に不便ですので、取引所では一定量の仮想通貨をホットウォレットに入れて取引所を運営しています。
コールドウォレットとマルチシグは組み合わせることでセキュリティを高めることができるというメリットがあります。
セキュリティその7.顧客資金の分別管理
利用者から預かった資金を、運営会社の資金とは分けて管理する仕組みです。物理的に分けて管理する方がセキュリティはより高いといえます。
さらに、仮想通貨自体も取引所が所有するものと利用者が所有するものを区別して保管していると安心です。仮想通貨の分別保管についてWebサイトに明記しているのが確認できた取引所はGMOコイン、bitFlyer(ビットフライヤー)
でした。記載がないだけで区別して保管している取引所もあるかもしれません。
仮想通貨取引所を選ぶポイント
まず最初に、初心者が仮想通貨取引所を選ぶポイントを4つご紹介します。取り扱っている仮想通貨の種類や手数料はもちろんですが、セキュリティの部分は前の項で解説した通り特に重要ですのでしっかりチェックしておきたいですね。
1.金融庁に登録された仮想通貨交換業者が運営している取引所
日本では、仮想通貨交換業者は改正資金決済法に基づき金融庁への登録が義務付けられています。登録されるには消費者保護やシステム、セキュリティなどに関し一定の審査を受ける必要があります。
つまり仮想通貨交換業者として登録されている業者が運営している取引所は金融庁の審査に合格した取引所だということになります。

ちなみに何者かによって大量のNEMが不正送金されたコインチェック社は申請中ではありましたが事件当時まだ審査中ということで登録は認められておらず「みなし業者」という位置付けでした。
2.取り扱う仮想通貨の種類
取引所によって取り扱っている仮想通貨の種類は異なります。ビットコインはだいたいどこの取引所でも扱っていますが、ビットコイン以外のアルトコインと呼ばれる仮想通貨、たとえばイーサリアムやリップル、ライトコインなどは扱っている取引所が限られていますので、自分が取引したい仮想通貨を扱っている取引所を選ぶ必要があります。
3.取引所を利用する際の手数料
この記事で比較するすべての仮想通貨取引所では口座開設(アカウント登録)と口座維持には手数料はかかりません。口座開設しておくだけなら無料で仮想通貨のチャートを見たりすることもできます。
口座を持っているだけなら無料ですが、取引所で仮想通貨の取引をする場合には、仮想通貨を取引する際の手数料、日本円の入出金や仮想通貨の送金などにも手数料がかかります。
特に頻繁に取引をするような場合は取引手数料が気になる方も多いでしょう。
取引所によっては取引手数料無料キャンペーンをやっていたり、日本円の入出金手数料が無料になるなどお得な取引所もあります。
4.仮想通貨取引所のセキュリティ
初心者でなくても気になるのが仮想通貨取引所のセキュリティです。取引所自体の安全性、運営会社の信頼性が取引所選びの重要なポイントとなります。
仮想通貨取引所のセキュリティについては前の項で詳しく解説していますので取引所選びの時にはしっかりとセキュリティ対策を確認しましょう。
仮想通貨取引所の安全性・セキュリティ比較まとめ
今回は、仮想通貨取引所を選ぶポイントと取引所の安全性・セキュリティについて見てきました。
仮想通貨取引をする際には利便性だけでなく、取引所自体の安全性も充分に確認しておきましょう。セキュリティに関する情報発信が充実した取引所を選ぶのもおすすめです。
仮想通貨取引にはリスクも伴います。安全性が高いと言われる取引所を選んだとしても万が一の事件、事故が発生する可能性をゼロにすることはできません。
そのような中でもセキュリティ対策に積極的に取り組む取引所を選び、自身でできるセキュリティ対策も講じることで自身の資産を安全に守る努力が必要となってきます。
▼仮想通貨取引所選びに迷ったら下記の記事も参考にしてみてください。▼

最後に今回比較した仮想通貨取引所を簡単にご紹介します。
GMOコイン
東証一部上場のGMOインターネットグループのGMOコインが運営している仮想通貨販売所です。口座開設するだけでもれなく20,000satoshiもらえるキャンペーンをやっています。※20,000satoshiがもらえるキャンペーンは2019年8月25日(日)23:59で終了です。

bitFlyer
日本一のビットコイン取引量と言われるbitFlyerは大手企業や大手メガバンク系列からの出資を受けている取引所です。

bitbank
ビットコインはもちろん、アルトコインもイーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、モナコインと日本の取引所の中でも豊富に扱っています。

▼仮想通貨取引所選びに迷ったら下記の記事も参考にしてみてください。▼
